出産時に病院に持っていく入院バッグは、約40リットルから60リットルの容量が理想的です。これはSからMサイズのキャリーケース、または60cm×30cm×30cmサイズのボストンバッグに相当します。この大きさであれば、4泊から6泊の旅行用バッグとしても使える便利なサイズです。
また、陣痛が始まった時にすぐ病院へ行けるよう、陣痛バッグも別に準備しておくことをお勧めします。
この記事では、以下の点について解説します
- 出産時に適した入院バッグのサイズ
- 出産用入院バッグと陣痛バッグを別々に準備する理由
- どちらのバッグにも必要なアイテム
出産は不安や未知のことでいっぱいですが、この記事がこれから出産を迎える方々の準備に少しでも役立つことを願っています。
Contents
適切な入院バッグのサイズ
一般的には、40リットルから60リットルのバッグが選ばれることが多く、4泊から6泊分の荷物を収容できるサイズです。キャリーケースやボストンバッグは、これらの用途に広く利用されています。
以下で、入院バッグのサイズについて詳しく解説します。
40リットルから60リットルが必要な理由
- キャリーケースならSからMサイズ
- ボストンバッグなら約60cm×30cm×30cm
このサイズのバッグは4泊から6泊分の荷物を収納でき、60リットルを選べば準備品を余裕をもって入れることができます。入院時には病院や産院から提供されるリストに基づいてバッグのサイズを選ぶことが大切です。
持ち運びやすさも考慮して、自分に合ったバッグを選びましょう。出産時に必要なアイテムをリストアップしてからバッグを選ぶとよいでしょう。
40リットル以下でも大丈夫?
40リットル以下のバッグでも、1泊から2泊分の荷物は収納できます。コンパクトな入院バッグを希望する方にはこのサイズが適しています。
産院や病院によっては、コインランドリーや衣類の貸し出しサービスが利用できる場合もあるため、それを利用して荷物を最小限に抑えることが可能です。必要最低限のものだけを持っていき、後から家族に持ってきてもらうことも良い方法です。
キャリーケースかボストンバッグ、どちらを選ぶ?
出産での入院準備において、キャリーケースやボストンバッグはどちらも人気の選択肢です。どちらを選ぶかは、使い勝手や個人の好みによって異なります。
それぞれのメリットをご紹介します。
- 共用スペースでの利用に便利
- 荷物の出し入れがしやすい
- 一部の病院ではキャリーケースの使用に制限がある場合がある
- プライバシーが保護される(キャリーケースは中身が見えやすいことがある)
ボストンバッグは、開口部が広く荷物の整理や取り出しがしやすいため、共用スペースでの滞在に特に適しています。
また、帝王切開後の回復期には、床にしゃがむ動作が難しいため、ボストンバッグが便利です。荷物の重さや移動手段、荷物運搬のサポートの有無も、選択を決める重要な要素です。
- 車輪がついており移動が楽
- 荷物の整理がしやすく、探しやすい
キャリーケースは、荷物の整理が容易で移動が楽な点から選ばれます。特に、総合病院などで産科までの距離が長い場合に便利です。しかし、大部屋を利用する場合は置き場所に困ることがあります。
病院の環境を事前にチェックし、キャリーケースを使用できるかどうかを確認することがおすすめです。キャリーケースをベッド下に収納できればスペースを有効に使えますが、建物の構造や病院の規則も考慮する必要があります。
入院バッグと陣痛バッグは別々にすべきか
陣痛が始まったときに重いバッグを持って病院に急ぐのは大変です。そのため、出産に備えて入院バッグと陣痛バッグを分けて準備することが推奨されています。このようにすることで、必要最小限のアイテムだけを持ってすぐに病院へ行くことができるので便利です。
いくつかの病院や産院ではバッグを分けるよう指示されることもあります。
ここでは、陣痛バッグに焦点を当てて説明します。
陣痛バッグとは
陣痛バッグは、陣痛や破水が始まった時から出産が終わるまでに必要なアイテムを入れるバッグです。出産のタイミングは予測できないことも多く、突然陣痛が始まることもあります。そんな時でも慌てずに必要なものを持ってすぐ病院に行けるように、陣痛バッグを準備しておきます。
入院バッグと陣痛バッグを分ける理由
入院バッグと陣痛バッグを分ける主な理由は以下の通りです。
- 陣痛バッグだけで病院に行ける状態を作る
- 陣痛時に必要なアイテムをすぐに取り出せるように
- 全体の荷物のサイズを小さくして持ち運びを容易にする
これらの理由から、それぞれのバッグを準備します。
陣痛バッグだけで病院へ行ける簡便さ
陣痛バッグと入院バッグを分けることで、陣痛が始まった際には陣痛バッグだけを持って病院に直行できます。その後家族が入院バッグを持参することでママの負担を減らすことができます。陣痛バッグはいつでもすぐに持って行けるように、手の届く場所に置いておくと良いでしょう。
陣痛時に必要なものをすぐに取り出せる便利さ
陣痛バッグと入院バッグを分けることで、陣痛が始まって病院に到着した際に、迅速に必要なものを取り出せます。
診察券や母子手帳など、緊急時にすぐに必要になるアイテムを大きなバッグに入れてしまうと、探すのに時間がかかります。陣痛時には冷静に物を探すことが難しいので、事前に分けておくことが大切です。
持ち運びやすさのためにバッグのサイズを考慮
すべてを一つのバッグに詰め込むと、サイズと重量が増えてしまい、持ち運びが困難になります。特に、出産の進行で移動が必要になった場合、不要なアイテムを含まない陣痛バッグを持って移動することで、効率的に必要な場所へ移動できます。
陣痛バッグに適したサイズ
陣痛バッグの理想的なサイズは、普段使いのトートバッグやマザーズバッグくらいがちょうどいいです。出産時に必要な最小限のアイテムのみを収めるため、あまり大きなバッグは不要です。バックパックやショルダーバッグも適しています。
多くのポケットがある多機能バッグがおすすめで、特にマザーズバッグは出産後も赤ちゃんとの外出時に役立ちます。
出産入院バッグの準備はいつから始めるべき?
陣痛バッグには出産時にすぐに必要なアイテムを、それ以外のものは出産入院バッグに入れましょう。荷物が多くなりすぎないよう、必要なものだけを選んで入れることが大切です。足りないものは後から家族に頼むか、病院の売店で買える場合もあるので、事前にチェックしておくとよいでしょう。
出産入院バッグと陣痛バッグの準備は、妊娠28週ごろから始め、36週までには終えるのが理想です。
入院バッグに必要なもの
出産入院バッグには以下のような、急を要さないアイテムを入れておきましょう。これらは必要に応じて、家族が後で持ってくることも可能です。
- 前開きのナイトウェア
- 授乳用ブラジャー
- 産褥ショーツと産褥パッド
- 母乳パッド
- 乳頭クリーム
- 化粧品やスキンケア用品
- 洗面用具(歯ブラシ、ボディーソープ、シャンプーなど)
- タオル
- ガーゼハンカチ
- ママと赤ちゃんの退院時の衣類
- 骨盤ベルト
- スリッパ
- イヤホン
病院や産院が提供するサービス(衣類貸出、ランドリー、シャンプーなど)を利用できるか事前に確認して、必要なアイテムの量を調整しましょう。産褥パッド、スリッパなどがセットになったものを準備してくれる産院もあります。
また、自然分娩と帝王切開では入院期間が異なるため、それに合わせた準備が必要です。
自然分娩は5日ほど、帝王切開は7~10日を目安にしましょう。
- 靴下やカーディガン
- ドーナツ(円座)クッション
- ヘアゴム
- 箱ティッシュやウエットティッシュ
- コップやビニール袋
帝王切開をする場合は、術後の不便を少なくするために、必要なアイテムを手の届く場所に事前に置いておくと良いでしょう。
帝王切開の場合に便利なアイテム
- 全身汗拭きシート
- 延長コード
- S字フック
陣痛バッグに必要なもの
陣痛バッグは持ち運びやすく、必要最小限のアイテムだけを携帯するようにしましょう。準備する際は、以下のリストを参考にしてください。
- 健康保険証
- 診察券
- 母子手帳
- 印鑑
- 現金
- 筆記用具
- 授乳に適したパジャマ
- 産褥ショーツ(1枚)
- 産褥パッド数枚
- 携帯電話と充電器
- ハンドタオル
- マスク
- 飲み物(ペットボトルの水やお茶)
授乳用の前開きパジャマを選び、病院が貸し出すアイテムの有無を確認しておくと便利です。
出産は体力を大いに使うため、水分補給用の飲み物は必ず用意しておきましょう。
陣痛時に役立つ追加アイテム
- ストロー付きボトルキャップ(横になっても飲める)
- 簡易食品(ゼリー飲料やおやつ)
- テニスボール(痛み軽減に)
- リップクリーム
陣痛が長引く可能性を考慮して、手軽にエネルギー補給できる食品を準備しておくと心強いです。夜間分娩も想定し、すぐにエネルギーを補給できるアイテムを準備しておきましょう。
入院準備のタイミング
入院準備は妊娠後期の8ヶ月目(妊娠28週頃)から始め、出産予定日の約1ヶ月前、妊娠36週までには完了させるのが理想です。
急な出産や緊急入院も考慮に入れ、準備を早めに始めることが推奨されます。特に動きづらくなる後期には、オンラインショッピングを利用すると負担が軽減されます。
準備した物の場所を家族と共有しておくことで、急な状況でも慌てることなく対応できます。
出産入院バッグの準備ガイドまとめ
出産時の入院には、一般的に40リットルから60リットルのバッグが推奨されます。キャリーケースを選ぶ場合はSからMサイズが、ボストンバッグの場合は約60cm×30cm×30cmのサイズが適しています。
準備は妊娠8ヶ月頃から始め、妊娠36週までに終わらせることが望ましいです。
陣痛バッグと出産入院バッグを分けて準備することで、必要なアイテムをすぐに取り出せるようになります。
陣痛バッグには出産時に直接必要なものを、入院バッグにはその他のアイテムを入れます。陣痛や入院中に便利な追加アイテムも検討しておくとよいでしょう。